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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2009年11月30日

役員変更も気を抜くと司法書士逮捕

前回と似たようなニュース。
なんか司法書士逮捕ブログみたいになってしまって申し訳ないです。。。

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会社乗っ取り企てた司法書士ら逮捕 法務局に嘘の役員変更登記申請容疑
(11月27日 産経新聞)
 資産目当てに会社乗っ取りを企て、虚偽の役員変更登記を行ったなどとして、警視庁渋谷署は私文書偽造・同行使などの疑いで、
埼玉県川口市上青木西、不動産ブローカー、加藤倫久容疑者(45)と神奈川県相模原市富士見、司法書士、桜山仙次郎容疑者(72)
ら男5人を逮捕した。同署によると、加藤容疑者ら3人は容疑を認め、桜山容疑者ら2人は否認している。
 同署の調べによると、加藤容疑者らは渋谷区の化粧品製造販売会社の資産を奪うことを計画。昨年12月、
同社の役員4人が辞任した旨の辞任届や、臨時株主総会で桜山容疑者らの新役員就任が承認されたとする議事録などを偽造し、
法務局に提出するなどした疑いが持たれている。
 同署によると、同社はすぐに乗っ取りに気付いたことから実害はなかった。加藤容疑者は役員の1人から融資を受けていたが、
最近は資金繰りに困っていたという。

 

詳細不明ですが、これなんかも油断していると、司法書士が、すぐに事件に巻き込まれる典型です。

一般の方からすると会社乗っ取りは難しいと思いますが、実は簡単。(あえて悪用を避ける意味で掲載しません。)

あまりにも会社乗っ取りの登記が簡単なので、「役員全員の解任を内容とする登記申請があった場合の取扱いについて(平成15年5月6日民商第1405号、
登記研究668号47貢)」という通知が出ています。これは会社乗っ取りっぽい登記申請があった場合に、その法人に連絡して、
虚偽の登記の場合に真実の代表者の民事保全法の仮処分のチャンスを与えるというものです。

 

役員変更も司法書士報酬は安いですから、ついつい手を抜きたくなるのは分からんでもないです。
かろうじてゲートキーパー法を順守したとしても、新代表者のものを記録すればいいので、いいかげんに手を抜いた仕事をしていたりすると、
すぐに事件に巻き込まれます。

ゲートキーパー法、会社法や商業登記法を順守したとしても旧代表者は無関係ですから、悪いことしそうな人に、
「役員全員の解任を内容とする登記申請があった場合の取扱いについて」についてよくよく説明して犯罪を未然に食い止めるなり、
辞任の場合は辞任届に実印を押印してもらったりして自衛しないと、いつ逮捕されるか分かりません。

この事件の司法書士が、事件に巻き込まれた被害者だと言えないのは、司法書士が役員に就任しているからだと思いますが、
実際のところはどうなんでしょうね

お互い気をつけましょう。