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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

ブログ

2017年03月30日

会社分割 転籍は無効

新会社で解雇、「転籍は無効」 東京地裁判決 (2017/3/28 日本経済新聞)
分社化で新会社に転籍した後に解雇された神奈川県厚木市の男性(54)が転籍の無効を求めた訴訟の判決で、東京地裁(湯川克彦裁判長)は28日、「法律が定める事前の協議が不十分で、転籍は無効」と判断した。(引用終わり)

会社分割でおおまかな話し合いはあったけれど、個別の事前協議が不十分な場合は、転籍が無効になり得るという判断のようです。

会社分割の場合のキックオフ・ミーティングには、合併と違って、人事部が同席されることが多いのですが、きちんと説明されないと、こんなことになるという典型例ですね。

合併より会社分割は、労働者の問題が出てきますから、我々も気を使います。キックオフ・ミーティングで、現場の代表取締役と本社の人事部が相当揉めた場面も目撃して、人事の話が大半で、法務の話がほとんどできなかった記憶が蘇りました。こういう部分で揉める会社は、むしろ丁寧な手続きを踏んでいるので、大丈夫です。

変な画を描くと司法書士にも責任が及ぶ時代になりましたので、慎重に行きましょう。

2014年09月12日

医療法人の吸収分割

ずいぶんと前のニュースですけど、覚えておいででしょうか?

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医療法人の分割制度新設、
15年以降に 与党・維新の協議決裂 (2014/5/14 )
 政府・与党が検討している医療法人の分割制度の新設が、2015年以降に先送りされる見込みとなった。(略) 医療法人の分割は、
株式会社の「会社分割」に似た制度。法人傘下の病院を、不採算部門とは切り離して別の医療法人に譲渡しやすくなるなど、
病院の柔軟な再編を後押しする効果を見込む。(以下略)

この頃は、「そうなんだ。ふ〜〜ん」でニュースを斜め読みして終わっていましたが、実務で関係してくるとなると話は別。

親族等の後継者への代替わりを含めた病院の柔軟な再編ができるこの「医療法人の分割」制度。スムーズに可決されていれば、来月には、
施行されていた模様。今回絡んでいるケースは、この「医療法人の分割」がばっちりハマりそうだったのに。

施行されてみないと許認可や税務の問題も具体的には、分からないし、タイミングとしては実に微妙であります。

仮に施行されるとしても、見えない問題点が噴出しそうでもありますし、安心して提案できるのは、
まだまだ先ということになりますでしょうか。

3連休楽しんで下さい。