業務日誌
バックナンバー

[ 先月 ] [目次] [ 来月 ] [最新版] [トップ]

2003年10月1日(水) 合格発表!!
相変わらず風邪は良くなりませんが、今日は都民の日です。都内の学校などはお休みです。会社も休みだったら休息とれるんですけど無理ですよね。(まだまだボーッとしてます。)

都民の日でもありましたが、司法書士試験の二次試験の合格発表の日でもありました。
3万人弱の受験生の中で700名ほどが合格されたようです。合格者の番号は法務局に掲示され、法務省のページでも公開されています。合格点は今年は高く、だいたい正解率80%のラインだったようです。
東京法務局の掲示板にはたぶんA4サイズの紙1枚に東京の合格者の番号が書いてあるだけです。大々的に張り出してあるかと思っていた受験生の頃、紙1枚ぽっちにびっくりしました。というのも東京の試験会場は早稲田大学です。試験当日は大学のキャンパスが埋まるぐらい人がいたのに合格者はA4用紙1枚。これじゃ受からなねーやとか思いました(笑)。

合格者には直接合格通知兼口述試験受験票が普通の郵便はがきで送られてきます。(今は配達記録とかかもしれませんが昔はそうでした。)封筒にも入ってないただのはがきにちょっとビックリしましたのを覚えてます。
去年までは口述試験で落ちる人はいませんでしたが、今年は落ちる人がいるらしい等の噂もあり、筆記試験の合格者はまだまだ安心できなさそうです。とはいえ合格された皆さんおめでとうございます。油断せず、口述試験に向けて頑張って下さい。(←なんか真面目だなあ(笑)。)
試験受かっても実務やるには毎日勉強しなくてはいけませんから、この商売を選んだ以上、一生勉強することになります。気が遠くなりますが、一緒に頑張りましょう。
2003年10月2日(木) 品川駅
今日は成年後見の訪問日。任意代理契約を結んでいる方との面談の日でした。
飲み会の席上などで「そういえば原田先生は熊本のご出身でしたよね。」「いえいえ、宮崎です。」「ああ、そうでしたね。」という会話は良くあります。九州出身だけ記憶に残っていたんだな。と普段なら気にも留めないところです。
ところが同じ内容の会話でも、被後見人との会話となると「もしかしてボケが始まったのかな??」などと一々疑ってしまいます。
継続的見守り契約という契約を交わしていますので、月に一度面談して、もしボケが始まったら裁判所に後見の申し立てをすることになっていますので、ちょっとした会話にも注意するようにしています。いろいろお話した結果、どうやら心配のし過ぎだったようです。
元気が有り余っているのか、先日新幹線が開通したばかりの品川駅に行かれたようです。
「別に特に変わったとこなんかないですよ。」とおっしゃってました。

登記の申請は当事者出頭主義だというのは以前説明しましたが、たまに関西方面などに申請をしに行く場合があります。港区からですと東京駅よりも品川駅のほうが近いので、今度から便利になりそうです。関西方面に行きたい行きたいと思っていても、そう都合よく仕事はありません。全然関係無い東北新幹線に近々乗ることになりそうです。
2003年10月3日(金) 許認可・届出のお話
金曜日だというのに体調がまだ万全ではないので、飲みにも行かず、こうしてゆっくり日誌と向き合っています。
今日は会社の事業目的の許認可・届出のお話。
会社の事業目的の中には官庁の許認可・届出が必要なものがあります。今日あるお客からこういう届出が受理されたので、事業目的を追加したいと相談されました。ちょっとマイナーな分野でしたので、許認可又は届出の必要があると言っても登記にその内容をどう記載すればいいのか見当がつきませんでした。しかしそのまま法務局に相談に行ったとしても、マイナー分野ですから、すぐに満足いく結論がでるとも思えません。仕方ないので許認可を出した官庁に直接聞いてみることにしました。午前中連絡したところ、担当者が席をはずしているので、こちらから電話しますとのこと。夕方まで待ってましたが、連絡がなかったので、再度こちらから電話しました。
私「連絡もらえる事になってるんですけど。。。」
電話に出た女の子「あ、たぶん担当者がパタパタしてるので、連絡が遅れてるんだと思います。」
パタパタ??官庁なんだから、もう少しましな言い方をしたほうがいいと思いますけどね(笑)。
その後担当者と連絡が取れましたが、この担当者が結構意地悪。「それは法務省の事案で、こちらじゃないですねえ。」(法務省じゃわからないから電話してるんだよ。)とか「届出された会社に聞けばいいんじゃないですかあ?」(会社の担当者もわからないから電話してんだよ。)とかでなかなか教えてくれません。ひたすら低姿勢でお願いすること約10分。やっと教えてくれました。わかってるんなら最初から素直に教えて下さい。ちょっと怒りがこみ上げてきました(笑)。
2003年10月6日(月) 後見人は体が第一
成年後見センター・リーガルサポート東京支部の役員の間では頻繁にメールを交換しあって情報を共有しています。今日のメールでも「やっぱり後見人は体が第一。季節柄風邪などひかぬように。」などと書いてありました。やはり後見人は被後見人よりは健康であったほうが望ましいですし、体の弱い後見人には仕事をお願いしたくなくなります。
先週から風邪が中々治らないなどと日誌に書きましたが、週末またしても寝こんでしまいました。というのも『白目がぶよぶよ』だからです。片方の目だけ赤く充血し、白目が膨らんでブヨブヨになってます。以前一度この症状がでたのですが、鏡で見ると我ながら気持ち悪いです。どうやらアレルギー性結膜炎のようです。
2・3日で治るようですが、気持ちのいいものではありません。風邪の影響があったんですかね?症状がとにかく気持ち悪いので、すごい病気になったと思って鬱になりそうです。そうでなくても家族や周りからは『白目ぶよぶよ病』などと呼ばれてますし。。。(笑)。
体の調子が悪いと本当に健康第一だなと再認識しますね。皆さんくれぐれもお体に気をつけて。

P.S.
なんか業務日誌というより闘病日誌っぽいですね(笑)。
2003年10月7日(火) パタパタ
かなりパタパタしてますので、今日は無理です。
今から支部の役員会です。
2003年10月8日(水) 街頭無料法律相談
昨日の支部役員会の後の飲み会でアルコールの摂取を控え、今日の飲み会が中止となったので『白目ぶよぶよ病』は治りつつあります(笑)。金曜日までに風邪が治れば街頭無料法律相談会という企画に出ます。
この相談会はテントを張って完全に屋外でやる企画です。(去年は11月の終りだったので、とても寒く、今の体調では、また熱がでそうです。)

具体的な場所・時間は今週金曜日(10日)午後5時から7時までJR田町駅西口2階『自由通路広場』です。街を歩いてる人にチラシを配ったりしてますので、もし通りかかることがありましたら声をかけて下さい。
目の前に座られ、いきなりいろんな分野の相談が始まりますので、街頭無料法律相談は、普段飛び込みの客に慣れていない若い先生のいい勉強になるようです。(幸か不幸か私は名刺もらってびっくりするお客や名刺もらわなくてもお仕事がわかるお客に普段鍛えてもらってますから、あまり刺激にはなりません(笑)。)

P.S.
なんといっても無料相談ですから、普段うちの事務所の相談料が高いと不満をお持ちの方は是非いらして下さい(笑)。
2003年10月9日(木) また権利証がない
最近どうも権利証がないっていう案件が多くて困ってます。司法書士が犯罪に巻き込まれるのもそのほとんどが保証書(権利証の代用)案件ですし、司法書士が損害賠償を求められる事件も保証書事件です。
開業したての頃は権利証がないだけで、相当ビビッてましたが、今も結構腰が引けてます。印鑑証明書の偽造や印鑑の偽造、あげくに運転免許証の偽造までかなりレベルが上がってますので、権利証がないと相当慎重にならないといけません。中には権利証の偽造もあります。(聞いた話ですが、30年前の古い和紙なども手に入るそうです。)
今日初めて来た不動産業者も権利証がない案件でした。外見がヤバイ人ではなかったので、とりあえず話は聞いてみる事にしました。
ま、権利証を紛失するってのはあっても不思議じゃないです。親族間の売買もある話です。
でもおかしいなあと思う点がいくつかありました。
まず、不動産業者には免許番号があり(例(1)12345号)かっこの中の数が多いほど登録が長い業者になります。この業者は相当古いはずなのに、どうして知ってる司法書士を使わないんだろう??聞いてみると返事が曖昧でした。
次に権利証。複数回にわたって不動産の持分を取得してましたから、権利証も複数あります。1番古いものだけないならともかく、全部ないとの事。さらに怪しい感じがしてきました。
さらに売主の住所が遠方で、私が本人の意思を確認できないようです。確認はできますか?と尋ねると、「事前に複数の委任状は預ってますから大丈夫です。」との事。でもそれじゃ全然大丈夫じゃないです(笑)。
本人の意思確認ができないと困りますと伝えると、「やっぱり、気味が悪いですか。」と言うとお帰りになりました。実際は心配し過ぎなのかもしれませんが、この腰が引けたスタンスは変えないでおこうと思います。
2003年10月10日(金) またしても
また今日の午後も怪しい人たちが来ました。
客「とにかく急いで今日代表者を変更したい。」
私「今他の件で忙しいので今日中は無理です。来週ならなんとかなりますけど。」
客「報酬はずむから今日出せない?ちゃっちゃっと書類作ってよ。」
昨日飛びこみ客で権利証がないのは気を付けてると書きましたが、会社登記で気を付けるのはこの『代表者変更』です。よくあるのが、お父さん(社長)の知らない間に息子(取締役)が勝手に代表者を変更して、会社所有の不動産を処分したりするパターンです。会社の登記だからって軽く処理してしまうと、後が大変です。
本来登記の必要書類じゃないですけど、実印を押印した辞任届(印鑑証明書付)をお客には要求してます。
私「実印を押印した辞任届(印鑑証明書付)準備できますか?」
客「いやあ、社長死んだんだよ。ここにいるのが息子さん。」
死亡の場合は認め印を押印した親族からの死亡届があれば登記はできますが、
私「死亡が確認できる戸籍とかありますか?」
客「本籍遠いからすぐには無理だよ。」
私「株主は何人ですか?」
客「この息子さんだけだよ。だから株主総会もなにもないんだよ。」
会社の株式も相続財産ですから、株式を死亡した社長が100%所有していても、それだけで息子が100%所有してることにはなりません。相続人間で争いがあるやもしれません。
結局死亡の事実の確認もできず、株主が1名である確信も持てません。ついでに会社の謄本にはしっかり怪しい履歴が残ってました。
私「戸籍で死亡事実を確認できないと困ります。」
客「いろいろ固い事いうなあ。他行こう。」と去っていきました。
なんだかんだと腰が引けてる1週間でした(笑)。

P.S.
体調万全ではないですけど、街頭相談会に行ってきます。
2003年10月14日(火) 餅は餅屋
先週末、街頭相談会に行ってきました。
駅前にテントを張った会場です。10月とはいえ日が沈むと寒いです。体調のこと考えるとやっぱ参加しなきゃ良かったかなと思いつつ、相談員やりました。おかげでまだ咳き込んでいます。
相談時間は2時間でしたが、約50名程の一般の方々が相談に来られました。去年の相談会では裁判の相談があるとすぐに他の相談員に担当をお願いしていましたが、今年は簡裁代理の認定受けてますので逃げる訳にいきません(笑)。結局裁判の案件を含めて7件の相談を受けました。事前に広告などしてなかった割には盛況だったと思います。
この相談会に限らないのですが、無料相談の案件は「もっと早く相談してれば良かったのに。」と思うケースが多いです。日本はアメリカのような訴訟社会ではありませんので、「ちょっと裁判沙汰には。。。」と躊躇されているうちに手遅れになる場合が多いような気がします。
登記・裁判・成年後見・クレサラと窓口を複数置いた相談会でしたが、やっぱり登記の窓口に座っていた相談員が一番リラックスしていたようでした。餅は餅屋なんでしょうね。
2003年10月15日(水) 最近権利証がない話ばっかり
今日司法書士の口述試験があったようです。受験生の皆さん本当におつかれ様でした。あとは官報に名前が載るのを待つだけですね。合格お祈りしております。

さて、最近権利証がない話ばっかりでしたけど、こういう話は続くんでしょうか??今日も権利証がないって案件でした。

【登記一口メモ】登記に必要な印鑑証明書・資格証明書は作成後3ヶ月以内のものとされています。印鑑証明書・資格証明書の期限が切れるとその登記申請では使えなくなります。

今回は期限ギリギリの印鑑証明書での登記申請だったので、それこそパタパタと準備していました。あとは権利証があればOKだったんですけど、実物見てみると違う権利証でした。「これと違う権利証(年月日受付○○○○号)はありますか??」と聞いてみましたけど、結局ありませんでした。
滅多に紛失しないはずの権利証でこの有り様です。登記識別記号とかに変更されるとますますこんな事がありそうです。

P.S.
権利証がないないっていうパターンも続いてますが、東北新幹線パターンもなぜか集中しています。暖かいところでノンビリしたいもんです。
2003年10月16日(木) 会社と取締役との利益相反
やっと一通り終りました。只今7時30分です。一般の企業にお勤めの方から見るとこの時間に仕事が終るのは、まだまだ早いとお叱りを受けそうですが、私的にはもう限界です(笑)。司法書士という仕事柄もありますが、一文字でも間違えると登記できなくなる書類を丁寧にミスなく作成し続けるのは、この時間以降困難です。結構夜遅くまでやっている司法書士事務所もありますが、人間には限界があるような気がします。(間違えない状態で翌日やりましょう!)
この時間から日誌を書くのもツライです。1日1日の積み重ねがいつか花開く事を願って今日も頑張っています。(本当に花開く時期があるのか不明ですが。。。)
今日は利益相反のお話。先日同一親権に服する子供どうしの不動産の売買で特別代理人を選任して云々という話をしましたが、今日は会社と取締役との利益相反です。

【登記一口メモ】
商業登記は良くやってますから、会社の変更登記に取締役会議事録を添付するってのは多いですが、不動産登記の申請に取締役会議事録を添付しなくてはいけない場合があります。
例えばA社所有の不動産をそのA社の取締役Xが購入する場合などです。不当に購入代金が安かったりすると会社に不利益になりますから、この利益相反取引を承認した取締役会議事録を添付する訳です。(ちなみにこの議事録に押印する印鑑はすべて代表印と取締役個人の実印です。当然印鑑証明書も添付します。)
法人の種類によっては、この利益相反の範囲が広がってる場合もあります。本当に気を付けたいもんです。

うっかり忘れてしまいそうになりますが、売買の当事者に法人がいる場合はこんな事もありますから要注意です。
夜遅くやってると、うっかりミスも多くなります。そうならないよう早め早めに仕事は切り上げたいです。(←なんか言い訳に必死ですね(笑)。)
2003年10月17日(金) マネーの虎
やっと金曜日です。なんか今週はパタパタ続きでしたので、週末はゆっくりしたいと思います。
ブッシュ大統領訪日で、事務所の」には機動隊がいます。事務所の入り口近くにはバリケードまで設置されてしまいました。おかげで今、めちゃくちゃ治安は良いです。危ないお客は来れそうにありません(笑)。バリケードすごいなあ!と事務所の外を眺めていたら、事務所の」を『マネーの虎』の一人(大スターの息子さん)が歩いていました。事務所に来られた訳ではなく、ただ歩いていました。すごい車で移動してそうですけど、案外地味に歩くこともあるんですね。

「実は『マネーの虎』で出資したので、その登記をお願いします。」なんて依頼はないですかね(笑)。またいいネタになるんですけど。
あの番組ではキャッシュをそのまま渡してますけど、お金を貸してるんじゃないですから、出資ですよね。出資だとすると、ちゃんと銀行から払込金保管証明書とか出してもらってるんでしょうか?あの番組見ながらこんな事考えてます(笑)。
2003年10月20日(月) 危険な会社
最近しばらく不動産登記ネタが続いていたので、久しぶりに会社登記ネタです。
ずいぶん前に危険な会社のお話をしましたが、今日はその続き。取引を開始するにあたってこんな会社は気を付けましょうといくつかの手口をご紹介しましたが、まだまだあります。
例えば東京に本社があるのに代表取締役の住所が遠方(北海道とか九州とか)の場合、その代表取締役に業務執行を行ってない場合があります。自宅住所を移転して、ただ登記するのを忘れている場合もありますが、数年間代表取締役の個人の住所が関東近県でない場合は、その代表取締役が実際会社に出社していない、名前だけ、名目上の代表取締役であるといえる確率が高いです。こういう会社は、影のオーナーが取りしきっている可能性が高いようです。
謄本を履歴事項全部証明書で見ると、過去数年間の役員の出入りがわかりますが、役員の退任事由に注意しましょう。あまり問題にならない退任事由には、任期満了による「退任」なにかの都合による「辞任」、お亡くなりになった「死亡」などがあります。気を付けたいのは「解任」です。会社内部での紛争があったとしか考えられませんから、「解任」の文字が入った会社は経営が安定していないと言えます。こういう推測がはたらいてしまいますから、会社の内紛が外に洩れないように、取締役がオーナー社長と揉めて会社を辞めさせられる場合は、実体は解任の場合でも辞任届に判を押してもらうケースが多いようです。登記簿に解任と記載される場合は、この辞任届にすら判を押してもらえない状態ですから、辞める取締役と会社との関係は非常に険悪になっていると言える事が多い訳です。
今日はちょっと真面目な話でした。
2003年10月21日(火) 有印私文書偽造
なんか今日は、接客と電話でしゃべり続けた1日でした。体を動かした訳ではないのですが、夕方になってガックリときました。
さて、ちょっと昨日の続き。昨日「取締役がオーナー社長と揉めて会社を辞めさせられる場合は、実体は解任の場合でも辞任届に判を押してもらうケースが多い」と書きましたが、この辞任届は実印を押印する必要がありません。ただの三文判を押せば登記はできます。が、辞めた相手が押印してくれないし、辞任届は三文判でいいからと勝手に押印してしまうと『有印私文書偽造』『同行使』『公正証書原本不実記載』という罪を犯してしまう事になります。相手方と関係が悪化していますから、「おれは辞任したつもりはない」と攻撃されてしまうと、窮地に立たされてしまいます。こんな場合は登記簿に内紛の結果が記載されても仕方ありません。素直に総会を開催して解任決議するしかありません。会社は全て自分の思い通りだと思ってらっしゃるオーナー社長さん、気をつけましょう。
短めですけど、今日はこのへんで。
2003年10月22日(水) 訴訟秘書
今日は大安です。大安は忙しくて大変です。と以前書きましたが、今日は暇でした。忙しいのも大変ですけど、暇は暇でちょっと寂しいですね(笑)。

ようやく時間ができたので、10日ぐらい前に購入した訴訟業務支援のソフト『訴訟秘書』をインストールしました。事情聴取メモから訴状が自動作成、各種関連書式も装備され、期日管理や簡裁で取り扱いそうな判例10000件が検索できる優れものソフトです。(←私にはなんの利益もありませんが、ちょっとコマーシャル臭いですね。)インストールしたんですが、うまく作動しません。なかなか電話の繋がらないヘルプデスク(どこでもそうですね。)に連絡してみました。「ちょっと症状が特種なので、お時間下さい。」と言われ、しばらく待ちました。再度連絡がありましたが、「開発者に相談した上で、再度連絡します。」との事。いったい何時使えるようになるんでしょうか??他の簡裁の認定をまだ受けてらっしゃらない先生から、売掛金の回収の案件を紹介してもらったところなので、早速使える!と思っていたんですけど、利用できるのは未だ先のようです。
2003年10月23日(木) 区分(レ)
商業登記では登録免許税が3万円かかる申請がいくつかあります。例えば商号変更、目的変更、本店移転、役員変更(資本金1億円以上)などです。これらは登録免許税法の別表1に記載されています。この別表に「イ・ロ・ハ・ニ・ホ…」と番号が振ってあり同一区分だと、同時に複数申請しても3万円になったりします。(例えば商号変更と目的変更は同一区分なので、同時に申請すると6万円ではなく3万円です。)

ここからはちょっとマニアなお話。
これらの区分を別表で確認するのが面倒なので、他のスタッフに「○○○○って『レ』だよね?(○○○○の登録免許税は別表の区分レに該当するよね?の意味)」とか、たまに聞いたりします。今年合格したスタッフ以外は私と同じ時期に合格してるのでその符丁で通用するので、この別表が改正されても気にしていませんでした。(イロハニの番号がずれた)
今日、今年合格したスタッフに
私「ねえ、株式併合って(レ)だよね?」
新人「え??」
私「区分(レ)で3万円だよね?」
新人「え??」
しばらく会話が噛み合わないなと思ってたら、改正後の新区分(ネ)で憶えていたようです。どうりで私が(レ)(レ)と連呼するのを不思議そうに見るはずですね。でも自信を持って「(レ)じゃなくて(ネ)です。」と言われたら私が混乱するところでした(笑)。
2003年10月24日(金) 給料日
ようやく体調も良くなりました。やっと今週の業務も終りホッと一息です。世間一般には、今日は給料日でもあり、金曜日でもありますので、飲みに行かれる方も多いんじゃないでしょうか。サラリーマンでなくなってから、給料日は関係なくなっちゃいましたから、ちょっと寂しい気もします。羨ましい限りです。
とはいえ、厳しいノルマに追われることも無くなりましたし、あまり好きではない外人の上司にレポートを提出することも無くなりましたから(笑)、今のほうが多少楽といえば楽です。

今日は(今日も)ネタらしいネタがないので、このへんで切り上げて飲みにいきます。
「今日一日おつかれさまでした!」
2003年10月27日(月) 販売心理学
先週末「このへんで切り上げて飲みにいきます。」と書いたものの、飲まずに家に帰りました。結局は地味な週末になってしまいました。
今日は久しぶりにあちこち移動したので、ちょっとクタクタになってしまいました。生産的なお仕事であれば、これも我慢するところなのですが。。。
サラリーマンの頃、販売心理学という講座を受講させられました。(3日間の外部研修で当時50万円ぐらいの費用だったと思います。無論費用は会社持ちです。)アメリカの会社が企画したもので、内容はいかにもアメリカ!というかんじでしたが、日本でも一部使える部分もあり、少しはその研修の効果を実践しておりました。
その販売心理学という研修の中で「取引の相手先を大まかな4タイプに分類して、そのタイプごとに適した営業を実践しなさい。」という項目がありました。相手の行動・決断力がスローかファーストか、相手の人に対する対応がオープンハートかクローズハートかで4タイプに分けるというものでした。相手先は千差万別なので、勿論これにあてはまらない事もあります。例えばどうしても異常に相性の良くない取引先などです。
それまで会社では相性の良くない取引先であっても、何回も通えばそのうちになんとかなるという根性論が主流で、相性の良くない取引先の改善ができないのは、その担当営業マンの努力が足らないと思われていました。私も当時そう思ってましたが、努力しようが何をしようがどうしても関係が改善されないお客もこの世に存在します。

ちょっと長くなったのでつづく。
2003年10月28日(火) 販売心理学 その2
ちょっと話が前後しますが、4分類について。
例えば相手の行動・決断力がファーストで、相手の人に対する対応がオープンハートの場合は、たとえそれが飛びこみ営業であっても、すぐに契約が成立する可能性が多くなります。(講義では全体の0.2%と説明していました。千件に2件の割合です。)実際は滅多にいません(笑)。しかしこのタイプのお客をいかに見つけるか、営業マンの努力が問われるところです。さらにこのタイプはゴールデン・チェインと呼ばれる(講義ではそう呼んでいました。)顧客の黄金連鎖(お客がお客を紹介してくれる)になる可能性も高く、一人でも多くこのタイプを見つけるのが良い営業成績に繋がっていく事になります。
相手の行動・決断力がスローで、相手の人に対する対応がオープンハートの場合の多くは、人当たりの良いおじさんが出てきて、世間話に花が咲きます。担当者に悪気はないのですが、契約しそうな雰囲気を醸し出しながら、契約成立まで数ヶ月から数年かかってしまいます。時間がかなり取られてしまいますから、要注意です。とはいえ、話はちゃんと聞いてくれますから、他のお客に断られ続けて気分がへこんだ営業マンの心のオアシスにはなったりします(笑)。

司法書士の業務日誌の原型がなくなってますけど(笑)、またしてもつづく。
2003年10月29日(水) 販売心理学 その3
相手の行動・決断力がファーストで、相手の人に対する対応がクローズハートの場合は、その担当者とちゃんと話ができるところまで持っていけるかどうかが鍵を握ります。相手のニーズに合った商品を提供できれば、案外契約成立も早いようです。世間話もせず、いきなり本題に入った方がいい場合もありです。営業マンの多くが多少のストレスを感じながら仕事する事になりますが、契約成立まで時間がかかりません。このエリアのお客を数多く開拓した営業マンが結局はトップセールスになります。

最後に相手の行動・決断力がスローで、相手の人に対する対応がクローズハートの場合、営業マンが最もてこずるのはこの類型で、担当者を替えようがビクともしない場合があります。(講義では、これも全体の0.2%と説明していました。千件に2件の割合です。)ごく稀に担当替えで解決する時がありますが、むしろ相手先の担当者が替わるのを待ってた方が早いなんて事もあります(笑)。
実際の研修では、取引先を4パターンに分類するテクニックの詳細の説明もありましたが、そこを説明してしまうと、業務日誌からかけ離れてしまうので止めておきます(笑)。
また営業マン自身を4パターンに分類していく研修内容もありました。
性格が地味でおとなしい人より、性格が陽気な人の方が営業に向いてそうな気もしますが、自分が陽気な場合(自分自身がオープンハートであると)、相手もオープンハートであるとの錯覚を起こしてしまいクローズハート型の相手との交渉に失敗しやすいとの説明もありました。地味でおとなしいクローズハート型の営業マンが相手と打ち解けられている状態は相手方との交渉がうまく行っているといえますから、地味で営業に向いて無さそうな人でトップセールスという事もありえる訳です。

つづく。
2003年10月30日(木) 販売心理学 やっと完結
4類型の話が長引きましたので、話を元に戻します。
研修では営業の1時間でどれだけの成果が上げられるか、(自分の目標とする年収を1時間あたりいくらという数字を出し)今やっている事は自分の目標を達成するに値するかを意識しなさいと教えていました。
相性の悪い相手の処理については、相性の悪い相手先に時間を費やすのは無駄なので、その場合は他の営業マンに担当を替えてもらいなさい。その分空いた時間で他社を回りなさいというドラスティックなものでした。ほとんどの場合この担当替えでなんとかなります。と説明していました。この欧米式のやり方には賛否あると思いますが、ある意味では正解な部分もあると思います。(ただこういう相手先がいっぱいいるのではお話になりませんけど。)
担当者が複数いる会社ではこの方法も取れますが、うちの事務所のお客様窓口は全て私がやっていますので、「担当替わります。」という選択肢がありません。時間がかかろうが、ストレスをかかえようが私がやらざるを得ません。
こんな状況になると結局飲みに行こうかとなってしまう訳です(笑)。

ストレスに弱いと言い訳しながら、飲みに行く事になったりしてますが、本当はただ自分に弱いだけのようです(笑)。

[ 先月 ] [目次] [ 来月 ] [最新版] [トップ]

webmaster@shihoushoshi.com

Akiary v.0.42