業務日誌
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2003年12月1日(月) 今月のシフト
とうとう12月になりました。日誌は10ヶ月目。ネタがないのに良く続いてると我ながら感心してます。
ネタ不足の今日は無料相談会のお話。司法書士会では毎週火・水・木・土曜に無料の法律相談をやっています。今日は月の初めですから、今月のシフトが発表になります。簡裁の代理権をもっている先生はまだ少ないので、私は裁判事務のシフトかな?と思って見ると「12月13日(土)成年後見担当」としてシフトが組まれてました。別にこれ自体どうこう言う訳ではありませんが、ちょうどこの日成年後見の研修も予定されておりました。裁判所の後見人名簿に継続して登載する場合には、指定された研修を受けなければなりません。私も来年3月に名簿の更新がありますので、この日の研修を申し込んでおりました。
ちょうど相談員のシフトと研修の時間も重なっており、シフトの方を優先せざるを得ません。
成年後見の研修を受けなければならないような人間が成年後見の相談員をやるというのも変な話ですが、致し方ありません。こうして12月の土日も予定が埋まっていきます。『師走』っぽくなってきました。
2003年12月2日(火) よいお年を?
今日は月一の成年後見の面談日でした。前回の病院無断外出事件がありましたので、次回からは無茶をしないように念を押しておきました。とはいえ何かあったら、すぐ後見人に電話するという病院側の素早い対応にお互い安心できたともいえます。今回の事件で評価できたのはそこだけです。
いつものように「今月は旅行の予定はありますか?」との質問に「年末年始はどこへも行きません。」とのお答え。一人で過ごすお正月は寂しいなあと思いましたが、身寄りがいないからこその成年後見という選択肢です。大変お気の毒ですが、仕方ありませんね。月一の面談日なので、かなり早いですけど、「よいお年を!」と挨拶しました。

最近この手の成年後見のネタが多いような気がしますが、メインでやっているのはあくまでも『登記』です。ちなみに今日は中間法人・NPO法人とちょっとマイナーな事をやっていましたが、無難にこなしていますのでネタなしです(笑)。
2003年12月3日(水) 中途半端
師走になって忘年会のスケジュールがドンドン埋まり始めました。この日誌を書き始めてから1番飲む機会が多くなりそうです。日誌が1行で終る日も多くなってしまうかもしれませんがご了承下さい。(特別研修を受けていた時のように、キリマンジャロ特集みたいな連載物があるといいんですが。。。)

以前『訴訟秘書』という優れものソフトを購入しましたという話をしましたが、今回やっとソフトが動くようになりました。実はこのソフトの事をしばらく忘れていたのですが、(裁判のお仕事をやる気が無いってことではありません(笑)。)ソフトが動かないと苦情してずいぶん時間が経つので、「どないなっとんじゃー!」と電話したのです。慌てたスタッフが急に「直接事務所で確認の作業をします。」というので、来所してもらいました。1時間程で動くようになりましたが、1ヶ月ぐらい私の苦情はどうやら放置されていたようです。この手のヘルプデスクの応対にみなさんも苦労された経験をお持ちでしょうが、基本的にイライラが募るばかりですね。

と文章も内容も中途半端ですが、忘年会第一弾に行って参ります。(すみません。)
2003年12月4日(木) 見積もり
昨日は失礼しました。文章を推敲する間もなく外出してしまいました。(でも普段推敲してても大した事ないです。)
今日は接客と電話の応対に追われ、1日かけて見積もりを1本作成するだけで終ってしまいました。見積もりと言っても複雑なケースは登録免許税の計算だけでも大変ですし(一桁間違えるとシャレにならない。)、交通費も遠距離で間違えると悲しい事になります。
最近東北新幹線が云々と先月お伝えしたと思いますが、あの中の請求書で交通費片道分しか入れてなくて、結局自己負担してしまったのがあります。気づいた時には後の祭でした。異常に安い交通費に問い合わせがあれば良かったんですけどね。(せめて近隣都道府県なら(泣)。。。)
見積もりといえば、今日登録免許税が高額の案件があり、うちが見積もりを提出するよりも先に登録免許税だけ振り込みがあったんですけど、担当の方が勘違いされて実際より多く振込まれてました。見積もりはちゃんと出しますから、振込みは待ってて下さい(笑)。
2003年12月5日(金) トンカチ
昔裁判官をやられていた知り合いの方が事務所にお見えになりました。事務所の応接の机の上に置いてある司法書士会が出しているFALOという冊子(「裁判もやるってか?!」のタイトルの号)をご覧になりました。
他のお客様のように「裁判やってるの?」とか聞かれると思ったら、「この表紙の写真違うんだよね。」とおっしゃいました。表紙には裁判官が「静粛に!ドンドンドン。」とやるトンカチみたいなものの写真が載っています。実はあのトンカチ、海外の裁判所にはありますが、日本にはありません。「よく間違えるんだよね。あと、どっかのロースクールのパンフレットの表紙にもこれが載ってたなあ。」
そう言われれば裁判所には無かったなあ。言われるまで気づきませんでした。「ついでに言うとドラマで裁判官3人がみんな年寄りってのもありえないからね。若い裁判官混ぜないと現実味薄いよ。」これもそう言われればその通りです。職業柄見るところ違うなと感心させられました。実際に裁判のお仕事をバンバンやれば、自分で気づくんでしょうけどね。訴訟代理人の代理権取得してから、未だ法廷に立つ機会なしです。これじゃいつまで経っても気づきません(笑)。
2003年12月8日(月) 特別研修おつかれさま
先週の土曜日に簡裁代理権取得のための特別研修の2回目の終了考査試験が終りました。2回目を受講されていた皆さん、お疲れ様でした。今更、試験の事で悔やんでも結果は変わりませんから(たぶん合格してますから)、忘年会では久しぶりのお酒に酔って下さい。ちらっと試験問題を見ましたが、明らかに今回の方が難しいような気がします。(1回目で受かっといて良かったです(笑)。)
以前港支部の研修の講師をやった際に「次回は金銭消費貸借か賃貸借が怪しい。(←1回目が売買だったので、当たり前かもしれませんが。)二段の推定も押さえといて下さい。」と2回目の試験予想をしたのですが、『ずばり当たりました。』私を信じた皆さん、ラッキーでしたね。(といっても、公示送達まで出るとはさすがに予想できませんでした。)

まだ2回目の合格発表がないので、簡裁代理のお仕事ができる先生は少ないです。そのお蔭で?他の司法書士の先生から、裁判のお仕事の紹介される事が多いです。(今のところ、裁判になる前に全部解決してますので、先週書いたように未だ法廷に立つ機会なしです。)
この分野のお仕事は、正直あまりお金になりませんが、いい勉強にはなりますので、もう少し頑張ります。
2003年12月9日(火) 全国から
この時期、東京では夕方5時になると辺りはもう真っ暗です。はるばる九州からいらしたお客様が「やっぱり、東京は暗くなるのが早いですね。」とおっしゃってました。九州からのお客様だけではなく、仙台からいらっしゃったお客様もいたりと、全国を相手に商売してる気になります。
遠方からのお客様はうちの事務所に来所後、すぐにお帰りになるようですが、せめて六本木ヒルズでも見物する時間があればいいのになあと思います。六本木ヒルズは、今クリスマス仕様で、イルミネーションがとてもきれいです。お時間が許せば、事務所の帰りにでも六本木ヒルズに寄ってみて下さい。(実は私自身まだ六本木ヒルズに行ってません(笑)。)
さて、ちょっと仕事の状況。時期が時期なので、多少覚悟はしていたのですが、「なんとしても年内に登記を完了したい。」という至急案件が多くなり、パタパタしています。そしてこの時期を過ぎると「なんとしても年内に登記申請したい。」という至急案件が来週あたり出てきそうです。冬休みまで、まだまだです。

多少業務内容に触れたいと思いましたが、今日は司法書士会港支部の役員会です。このへんで失礼します。
2003年12月10日(水) 資本減少
9時になってしまいました。こんな時間まで普段仕事しないんですけど、なんだかんだでこの時間です。お客様も私が遅い時間までいない事をご存知なので(夜中まで集中して書類を見れないので)、8時過ぎる頃から電話もならなくなります。
朝事務所に出て、昨日のメールやFAXの送信時間が夜の12時を回っていたりすると申し訳ない気がします。
私の帰社時間の目安は、「今日の日誌が更新されていない=私がまだ事務所にいる。」ですから、お急ぎの場合は電話下さい(笑)。

最近似た質問が続いたのでちょっと久しぶりに商法の話。会社がその資本の額を減少させる事を資本減少、または減資といいます。商法が改正されたため、この減資の手続が変わりました。一番の変更は減資に先だって最終の貸借対照表を公告しなくてはいけなくなったことです。実際ほとんどの小規模の会社は、この「最終の貸借対照表の公告」をしていません。(しないといけないんですけど(笑)。)スケジュール的に減資を急ぎたい場合、この公告がネックになります。
どうしても急ぐ場合は、資本減少公告と最終の貸借対照表の公告を同時に行っているようです。本来は「当社の最終の貸借対照表は次の通り公告しています。掲載紙 官報 掲載の日付 平成○年○月○日…」となりますが、「当社の最終の貸借対照表は左記記載の通りです。(実際に左側に貸借対照表が載ります。)」としている会社も多いようです。

【登記一口メモ】ご参考までに
第376条 会社ハ前条第1項ノ決議ノ日ヨリ2週間内ニ其ノ債権者ニ対シ資本ノ減少ニ異議アラバ一定ノ期間内ニ之ヲ述ブベキ旨、減少スベキ資本ノ額、同項各号ニ掲グル場合ニ於ケル其ノ各号ニ定ムル金額及最終ノ貸借対照表ニ関スル事項ニシテ法務省令ニ定ムルモノヲ官報ヲ以テ公告シ且知レタル債権者ニハ各別ニ之ヲ催告スルコトヲ要ス此ノ場合ニ於テハ其ノ期間ハ1月ヲ下ルコトヲ得ズ
2003年12月11日(木) 社長たまにはご連絡を!
先程ロイター時代の先輩が事務所を訪れ、突然「来年2月でロイター辞めるわ。サラリーマンもつらいから、何か商売でも始めようかと思って。」とビックリする事を言い出しました。
私は司法書士という商売をやっているので、会社を設立したい、商売を始めたいという人とお会いする機会はたくさんあります。事業計画や今までのキャリアなどを伺ったり、会社設立の手続をご一緒させて頂いたりすると、だいたいこの会社うまく行くかどうか分かるようになってきました。
会社が出来て、しばらくして久しぶりに連絡があったと思ったら、「会社を清算させるにはどうしたらいいの?」と商売に失敗してしまった方から寂しいお話があったり、「今度○○○○万円増資するから、手続して下さい。」と商売繁盛っぽいの方からのお話があります。
これから会社を運営して行こうという社長と設立前に相当打ち合わせさせて頂くので、その社長個人のパワーを感じたり、感じなかったりと様々です。
私もできる限りのアドバイスはさせて頂きますが、その後うまく行ってるかなあ?と心配しても中々お話する機会に恵まれません。『便りがないのは元気な云々。』などと言いますが、「私を思い出したらご連絡下さい。お気軽にご相談を!」
2003年12月12日(金) 司法書士法人
師走の1週間は長いですねえ。結構ヘトヘトです。今週末ゆっくり出来ればいいのですが、明日は司法書士会で無料相談会の相談員、あさっては研修と休めません。(ちょっと前の特別研修の状態です。)
12月中に申請できる大安は今日と18日だけとなってしまいました。それもあって、パタパタと申請に忙しい日でした。司法書士は個人事業主ですから(一部司法書士法人にしてある事務所もわずかですがあります。)、今月が一応期末です。雑務も増えてグッタリ気味です。

ちょっと話に出たので司法書士法人のお話。今年司法書士法が改正され、司法書士事務所の法人化が出来るようになりました。税務面や支店が設置できたりとで多少のメリットがあったりしますが、現実には司法書士法人はまだまだ少ないです。というのも厳しいデメリットがあるのです。
1 司法書士2名以上でなければならない。
2 全ての登記申請に司法書士法人の資格証明(勿論作成後3ヶ月以内のもの)がいる。
3 社員である司法書士は他の司法書士と無限責任を負う。
などの点があります。
司法書士が1名しかいない事務所は当然法人化できませんし(結構多いです。)、毎日行っている登記申請にいちいち司法書士法人の資格証明(1枚1000円)を添付し、原本還付するのは本当に煩わしいです。でも一番の理由は3のお互い無限責任という点がネックになっているようです。他の司法書士が高額の不動産取引に失敗してしまうと、こちらにも火の粉が飛んでくるなんて、他の司法書士が親族でもないと難しいと思います。
でも『司法書士原田事務所』よりも『司法書士法人○○○○』のほうが儲かってそうで、かっこいいですよね。
2003年12月15日(月) 定款
週末無料相談会と研修に出ました。疲れがたまったままの月曜日です。今週は忘年会が続き日誌の更新がつらい週になりそうです。
先程定款について聞かれましたので、今日は定款のお話。株式会社・有限会社会社を設立するにはする際には、定款を作成し、公証人の認証を受けなければなりません。(ちなみに合名会社・合資会社の場合はこの認証は不要です。)
設立の際に作成された定款を原始定款といいます。定款の認証が必要なのは、設立する時だけです。定款は会社の本店に備えなければなりません。基本的にはこの原始定款を会社に備えればいいのですが、設立後しばらく経つと、この定款の中身が変わる場合があります。例えば、商号を変えたり、会社の事業目的を変えたり、有限会社を組織変更して株式会社に変えたりすると、当然原始定款と最新の定款とで内容が異なってきます。
取引先から定款の提出を求められたら、どうしたらいいのでしょう?古い原始定款(公証人の認証文がついていますので、本物っぽく見えますが)を提出する?いえいえ、最新の定款を作成し(変更箇所を変え)、定款の文末に『これは当会社の定款原本に相違ありません。 株式会社○○○○ 代表取締役○○○○ 印』と書き加えればいいのです。変更された定款を公証人は認証しませんから、これで十分なのです。
どうしても公証人に関与させたければ、新規で作成した定款を私署証書(私文書)として認証を受けるしかありません。(ここまでする必要もないと思います。)
取引先から定款の提出を求められても、慌てないようにして下さい(笑)。
2003年12月16日(火) お通夜
本日これから、お通夜に出席しなければなりません。失礼します。
2003年12月17日(水) ごめんなさい
事務所の忘年会がスタートしてしまいました。
明日朝余裕あったら、アップします。
2日連続すみません。
2003年12月18日(木) お通夜にて
2日連続で休んでしまいました。休んでしまった言い訳ではありませんが、知人のお父さんがお亡くなりになり、おとといお通夜に行ってきました。
最近行ったお通夜はどれも司法書士会関係のもので、列席者に司法書士が沢山いました。しかし今回は列席者の中で司法書士は私一人だったので、変な事を考えてしまいました。お通夜ですから、どなたかがお亡くなりになってます。当然相続が発生します。その財産の中に不動産があると、相続登記をしなくてはいけなくなります。そうなると、列席者に司法書士が私一人ですから、私がその相続登記をする事になります。
お悔やみを申し上げながら、仕事をもらいに行ってるような変な気分です。
自分の中ではお通夜に行くという純粋な行動なんですけど、相続人が、私の顔を見て急に遺産分割の事を思い出されたりすると、やはり複雑です。その点出席者に司法書士が大勢いる司法書士会からみのお通夜のほうが気が楽なのかもしれません。
場合によっては、遺言執行者としてお通夜に行く事もあると思います。遺言の内容によっては相続人の仇になるので、そんなケースよりはいいのかもしれません。
2003年12月19日(金) 成年後見の面談
やっと1週間が終りました。(といっても明日も研修がありますけど。)
今日は成年後見の面談にお付き合いしました。
ご本人がしっかりされているかいないのか大変分かりづらく、後見の対応をすべきか判断に苦しみそうな案件でした。何を聞いても「はい。」としかお答えしてもらえません。来年になってしまいますが、一度後見が必要かどうか医師の意見を聞いて判断しようという事になりました。
いよいよ年の瀬で、色々な案件が駆け込みであり、バタバタしっぱなしです。

ちなみに今日はこれから昔いた事務所の忘年会です。事務所のT先生はご高齢のため、参加されませんが、以前ご紹介した説教好きな番頭Kさんと飲む事になります。Kさんは1次会まではいい人なのですが、2次会から人が変わってしまいます(泣)。
「おい、金太郎(なぜかこう呼ばれてます。)、だからお前はダメなんだよお。」と何がダメか、その理由を教えてもらえないまま説教されます(笑)。
理不尽な説教はありますが、色々情報交換してきます。
2003年12月22日(月) 今年最後の1週間
いよいよ今年最後の1週間(営業ベースで)になりました。忘年会は先週がピークのようで、どこもかしこも混んでいました。しかし今週はクリスマスなどの家庭中心の行事にゆっくりと参加される方も多いと思います。
事務所の仕事のほうはというと、「どうしても年内に登記申請を!」に対応すべくパタパタとやっています。パタパタでなんとか終ればいいのですが、24、25日は相当忙しくなりそうです。(場合によっては、我が家のサンタは事務所に泊まりかも(笑)。)
こうしてパタパタしながらも、年賀状の準備はだいたい終りました。といっても今年は業者に印刷を頼んでおいたので、去年のように30日に事務所で地味に印刷しなくて済みそうです。平穏な年末年始を過ごすためには、もう一仕事頑張らなくてはいけないようです。

ちなみに、26日の仕事納めの日には港支部長と港出張所にご挨拶です。なんとか時間が作れるといいのですが。。。
2003年12月24日(水) クリスマス・イブ
クリスマス・イブです。出来るだけ多くの方にこの司法書士業務日誌っぽいコラムを読んで頂こうと思ってますが、今日この聖なる夜に独身の方がこのコラムを読まれるのは如何なものか?と思っています(笑)。もしアクセスされた独身の方がいらっしゃったら、その方にも幸せがありますようお祈りします。

さてクリスマスといえば、プレゼントがつきものですが、今日はそのプレゼントのお話。こうしている間にも世間では、恋人同士がプレゼントの交換をしていたりする訳ですが、このプレゼント、法律の上では「財産を無償で与える契約(贈与契約)」になります。契約ですから、当事者の片方が「これ、ただであげるよ。」と言って、もう片方が「もらうよ。」と合意さえできれば、契約は成立します。口約束でいいんです。
『第549条 贈与ハ当事者ノ一方カ自己ノ財産ヲ無償ニテ相手方ニ与フル意思ヲ表示シ相手方カ受諾ヲ為スニ因リテ其効力ヲ生ス』
ところが次の条文にはこう書いてあります。
『第550条 書面ニ依ラサル贈与ハ各当事者之ヲ取消スコトヲ得』
つまり口約束の贈与は「あれナシね。」と撤回できる事になっています。恋人にせがまれて高いブランドもののバックをプレゼントしなければいけなくなっていても、契約書(あるいは一筆)がなければ、「ボーナス少なかったし、今年はナシね。」もいいんです。(でもその後の二人の関係には責任持てませんが(笑)。)
さらにこの条文には但書きがあります。『但履行ノ終ハリタル部分ニ付テハ此限ニ在ラス』
つまり口約束でも、いったんあげちゃうと、二人の関係がおかしくなったからといって、「やっぱり、あれ返して。」とは言えなくなるんです。

「クリスマス・イブに贈与契約書に署名押印しちゃった。」なんて悲しい人が回りにいなければいいですね(笑)。
I wish you a Merry Christmas!
2003年12月25日(木) ちょっとお疲れモードです。
贈与契約書にサインする事のないクリスマス・イブを送られましたか(笑)?私は、家で地味に過ごさせて頂きました。
営業日も残すところ明日のみとなりました。クリスマス一色の世間も明日からそろそろ年末モードです。年内申請の案件の処理もなんとかメドがたち、ホッとしています。お昼ぐらいには、落ち着きそう(?)なので、港支部長と法務局に年末のご挨拶に行けそうです。
ちょっと短いですが、今日は勘弁して下さい。家に直帰します。
2003年12月26日(金) 良いお年を!
とうとう今年最後の日誌となりました。司法書士のホームページは、万人がアクセスし易い構成となっているものが少なく、また頻繁に更新する情報もあまり多いとはいえません。そこで他の司法書士のホームページとの差別化という意味もあり、今年3月に禁断の業務日誌の分野に手を出してしまいました。はずみで始めてしまったこの企画ではありますが、特別研修や忘年会など更新の難しい時期をなんとか乗り越え、無事今日を迎えました。業務日誌も守秘義務などの諸問題をかかえ徐々に『業務日誌っぽいコラム』へと変化してきましたが、今後とも宜しくお願いします。

さて、今日は無事今年申請すべき案件を全て処理し、法務局へのご挨拶もできました。一日中バタバタしている中、ちょっといい話がありました。先日成年後見の面談に来られた方からのお話です。面談では、「自分の親族に後見人を付け、その親族の身の回りの事すべてをあなた方職業後見人にお任せするという方向で行きたい。自分自身高齢であるし、同居の家族の反対などもあるから、出来るだけこの件に関与せずに処理したい。」とおっしゃっていました。私はずいぶん身勝手な言い分だなと思っていましたが、諸事情からそうなるのも仕方ないのかなと寂しく感じていました。しかし、今日改めて「前回のお話は止めにします。自分自身高齢で、いつまで対応できるかわかりませんが、私が責任もって後見人となります。なんだかんだ言っても血の繋がった肉親だから。」とお答えがありました。遺産争いなどのゴタゴタの話の多い1年でしたが、最後に人間の暖かさを再確認できて良かったです。

ちょっとしんみりする、らしくない話をしてしまいましたが、結局今日の最後の最後にやった仕事は、「貸した金払わんかい!」という俗っぽい裁判事務でした(笑)。

今年1年飽きもせず、日々このページへアクセスして頂いた皆さんに感謝します。来年は1月5日から再開します。それでは皆さん良いお年を!

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