業務日誌
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2004年4月1日(木) 4月1日のニュース
あっという間に4月になりました。
今日、4月1日から我々の簡裁代理権のカバーできる範囲が90万円から140万円に広がりました。正確に言うと簡易裁判所の事物管轄(カバーしうる範囲)が今日から140万円になりました。)これで業務範囲が広がる事になります。
また少額訴訟も今までの30万円から60万円まで引き上げられました。これで一般の方(一部のお金持ちを除く)の敷金返還請求はたいていカバーできる事になります。特に敷金返還は少額訴訟に馴染むものですが、30万円を超えている場合、今までは簡裁の通常訴訟で対応しなければなりませんでした。結構やりやすくなります。普通敷金は家賃の2ヶ月分ですから、1月の家賃が30万円までの事案に対応できる訳です。これを超える敷金返還の事案も実際にはあると思いますが、「そんないい所に住んでいる人は、(ほとんど会社の経費で支払っているんだと思います。)敷金ぐらいでチマチマ言うな。」ってのが私の本音です(笑)。

また登記情報交換システム経由での登記簿謄本及び印鑑証明書の取得手数料がそれぞれ100円ずつ値下がりしました。
【登記一口メモ】
平成16年4月1日より登記情報交換システム経由の取得手数料は
登記簿謄本(登記事項証明書)1100円→1000円
印鑑証明書600円→500円
となりました。これでどこで取得しても料金は同一です。
今日は、久しぶりちょっといいニュースが二つありました。

4月1日のニュースのためホームレスのつづきは明日やります。失礼しました。
2004年4月2日(金) ホームレス 2
おとといのつづきです。
朝からそんな行動を取らざるを得ないホームレス生活者がホームレス生活者になってしまったの背景には何があるのでしょうか?
その殆どが借金苦だと言われています。借金苦から逃れる道として自己破産という手があります。徳政令のように借金がチャラになりますので、この道を選択する人が増えています。自己破産すれば、自分の借金はチャラになりますが、保証人の保証債務はチャラになりません。通常は、親兄弟・親戚・恩師・友達などに保証人になってもらっていますので、これらの方々に多大な迷惑をかけてしまう事になります。場合によっては、これらの保証人まで破産させてしまう事もありえます。保証人になったばっかりに、自宅を手放し、自己破産。当然主債務者を恨みに思うでしょう。主債務者の中には、平然とその恨みを受けとめて生活できる人もいるようですが、その恨みに耐えられずに行方不明→ホームレスとなってしまう人がいても仕方ない気がします。それ以前に自己破産すらしないで夜逃げしている場合も多いと思います。
また、7年間行方不明だと失踪宣告(民30条)すれば、死亡したことになります。その結果、保険をかけていれば保険金も入ります。また自分の債務も10年間で時効消滅します。このあたりの法知識が無いため、永遠にホームレス生活を続けている人がいるようです。我々に相談できれば、そんな生活から逃れられるかもしれません。そんなホームレス生活者など生活困窮者への法的支援を行っている司法書士の団体があります。「こんな日が来るのを待っていたんだ。」と涙ながらに相談する人もいるようです。
私のタバコを吸ったあの人が私に相談して涙する。そんな日が来るかもしれませんね(笑)。

追伸
グループ研修のチューターを甘くみてました。受講生より勉強しないと、教えられません。昨日引越しもしたのに、片付ける暇なしです(苦)。
2004年4月5日(月) 解散手続もお金かかりますよ。
特別研修の前半の大詰めです。
我々のグループはゼミナール提出用の訴状と答弁書作成といったところまで終りました。ちなみに休日は、土曜日3コマやりました。宿題のある受講者も大変ですが、チューターとしての3コマの予習も大変です。土日に集中して6コマ消化するグループもあるようです。受講者の予習復習の負担も多いと思いますが、それをこなせるチューターには頭が上がりません。
何が何でもチューターを断れば良かったというのも後の祭。ひたすらやるしかないですね。全国各地で似たような光景が繰り広げられていると思いますが、皆さん頑張って下さい。

時間がないので、ちょっと短くなりますが、会社の清算について。人間が死亡するように、会社も死亡させる事ができます。株式会社ですと、臨時株主総会を開催して会社を解散する決議をして、清算人を選任します。その後官報で公告し(債権者保護手続)、残余財産を株主に分配すれば精算結了(人間でいう死亡)となります。
人が死亡した場合、「死亡届を提出して終り」ではなく、通常お葬式等色々な費用がかかりますが、会社の場合も費用が色々かかります。(例えば官報公告だけで10万円程かかります。)また、債権者保護手続は2ヶ月を必要としますので、依頼頂いてから全てが完了するまで3ヶ月近くかかります。
これらの解散手続について、書類をちょっと法務局に提出すれば終りと勘違いされている方が多いようです。期間が3ヶ月と説明するとびっくりされますし、概算費用を説明すると、さらにびっくりされます。今から潰そうとしている会社に費用をかけたくない気持ちは理解できますが、官報の費用をおまけする訳にもいきません。中々納得されないかもしれませんが、自分で作った会社は最後まで面倒みてあげましょう(笑)。
2004年4月6日(火) 代書人
今日「ここは代書屋さんですか?代書してもらえますか?」という方がいらっしゃいました。私自身この「代書」という言葉を知ったのは、この業界に入ってからのことです。古くは司法書士は代書人、弁護士は代言人と呼ばれていました。明治時代の頃は、今のように全ての人が字が書けたり、読めたりする時代ではありませんでした。当時、字が書けない人に代わって字を書いてあげる職業がまさに「代書」人であった訳です。
今ではこの言葉を知っている人も少なくなりました。現在あえてこの言葉を使う場合には、「この代書屋ふぜいが!。」などと差別的に使われることが多いようです。この言葉自体あまりイメージが湧かないので、「この代書屋!」と呼ばれたとしても、あまりピンときません。(使われたことは無いですけど。)
今日来られた方は、持参された文章を自分のケースに置き換えてワープロで作成して欲しいというまさに代書の依頼です。文章は法律文書ですが、内容を検討する必要もなく、ただワープロ打ちして欲しいというものでした。パソコンもワープロも持っていないため、うちの事務所に来られたようです。
でもお話をお伺いしてみると、結局は裁判による解決しか道がないようでした。しかし、請求している金額があまりにも少額なため、我々に訴訟支援してもらうと赤字になってしまいます。しかたないので、極々簡単に本人訴訟のアドバイスをしてあげました。説明はしたものの、一般人からすると敷居の高い裁判所に行かなければ、解決できません。本人に相当な気力がないと結局のところ「泣き寝入り」となってしまいます。色々とやってあげたい気持ちはありますが、こちらも商売。うまいこといきませんね。
2004年4月7日(水) 海外の司法書士と世界の登記事情
昨日司法書士の歴史っぽい話になったので、ちょっと掲示板での質問にあった海外の司法書士と世界の登記事情について。この部分は参考にする資料がなくうろ覚えで書かせて頂きます。正確ではない部分もあると思いますが、ご了承下さい。
今でこそ司法書士の業務は登記・訴訟・成年後見・クレサラ等といった職域が増えていますが、ちょっと前までの「司法書士=登記」というイメージの上で説明します。このイメージでいくと司法書士は登記申請をするのが、メイン業務になります。不動産・会社について法務局に登記申請するのがお仕事ということになります。
海外での登記はどうなっているんでしょうか?一応英国系登記制度(イギリス・ニュージーランド・オーストラリア)と大陸系登記制度(ドイツ・フランス)があるようです。その他には、過去にスイスの登記簿を見たことがありますので、スイスの一部の州では登記制度があるようですし、中国などにもあるようです。
それではこれらの登記制度がある国に司法書士がいるかというと、答えは「NO」です。日本でいう司法書士の登記関係のお仕事は、ドイツではこの登記は公証人が行っているようですし、その他の国では弁護士がやっています。そもそも登記制度を採用していない国のほうが多いですから、その制度自体なければ司法書士もいない訳です。登記制度があっても公証人や弁護士の業務の一部ですから、登記に特化した司法書士という職業は、海外にないことになります。
先日、以前勤めていた会社(ロイター、イギリスの通信社です。)の最初(新卒時代)のボス(トム)がニューヨークから出張で東京に来てるというので、久しぶりに飲みに行きました。会社を辞めて以来会ってなかったので、当然「今何をやっているんだ?」という質問をされます。そもそも海外にない仕事ですので、司法書士という英語もありません。説明するのが面倒だったので、「日本独特の仕事で、ある一定分野(登記・簡裁)に特化した弁護士の一種だ。」と説明しました。トムはイギリス人なので、なんとか通じたようです(笑)。
2004年4月8日(木) 外国会社の登記
今日、東京会では、特別研修の訴状・答弁書の〆切でした。うちのグループは昨日ずいぶん遅い時間まで討論していたようです。受講されている皆さんお疲れ様でした。

昨日世界の登記事情についてお話しましたが、今日たまたま外国会社設立の話があり、そのからみで英国系の商業登記簿謄本(Certificate of Registration of a Company)が手に入りました。登記簿の内容は、日本のものに比べると「えっ?」っと思うぐらい少ないです。かろうじて会社名・会社のタイプ(株式会社等)・設立日がわかる簡単なものです。資本金も事業目的も役員も載っていません。(商号変更などの履歴はかろうじて記載されています。)これだけでは、そんな名前の会社があることしかわかりません。定款はある程度のページ数がありますので、これで確認するしかないようです。
会社の事業目的も日本の場合は、何項目も具体的に羅列してありますが、海外の会社の場合は、「○○○○法で禁止されていない業務全部を行う。」みたいなケースがあったりします。この内容を日本の登記簿に引き直すと具合が悪いかんじがしますが、海外でこうなっている以上、そのまま登記されます。(他に工夫する場合もあるようですが)

外国会社も港区にはある程度の数がありますが、地方の法務局にはほとんどありません。外国会社の登記については、参考となる図書・資料が乏しく、個々の国々で事情も違っていますので、処理するのは結構手間だったりします。事例の多いアメリカやイギリスであれば、大使館の対応も慣れていますが、ほとんど例の無い国だったりすると大使館員に説明するのも大変です。はまらないように慎重に対応したいもんです(笑)。
2004年4月9日(金) ドリフ世代
花見の時期が終ったと思ったら、またこの時期が来てしまいました。そう花粉症の季節です。うまく行けば今年は花粉症にならないかも。と淡い期待を持っておりましたが、目と鼻に同時に来ました。暫くつらい状態です。
季節の変わり目なのか、最近いろいろな著名人がお亡くなりになります。昔小さい頃は「誰々がお亡くなりになりました。」とニュースでやっていても「誰それ?」といったかんじでしたが、年を重ねるにつれ、お亡くなりになる方の大半が自分の良く知っている人になってしまいました。
ちょっと前になりますが、個人的にショックだったのは、やはり「いかりや長介さん」死亡のニュースでした。私は完璧にドリフ世代です。小学校1年生の頃は加藤茶のタブー(「ちょっとだけよ。」というやつ。)のモノマネは学校で下品だと禁止されたのを覚えています。人気もありましたが、反面その影響力や品の問題で、学校やPTAの反感を買い、親にも見るなと言われました。見るなと言われた「全員集合」見たさに、小学校たぶん3年生の頃に「家出」してしまったほどのドリフ好きです(笑)。最近発売になったDVDも買おうかと迷ってます。
そんな自分なので、長さん死亡はかなりショックではありました。
日々の業務では、○○○○の死亡により、相続が発生したとか、死亡による役員変更もやらなきゃね、とか「これ自殺だろうな。」とか淡々と作業を進めてはおりますが、ショックはショックでした。
以前お話した芸能人とは違い、私と長さんには何の接点もありません。接点があれば、長さんの相続登記ぐらいサービスでやってあげるところですけどね。(むしろ私にやらせて下さいですけど。)

長さんのご冥福をお祈りします。
2004年4月12日(月) うちのお袋様が上京中
ちょっと大変だった登記が無事完了してホッと一息です。特別研修も前半が終り、こっちの負担も減りちょっとは楽になりました。あと負担といえば、この日誌ぐらいです(笑)。

今、うちのお袋様が上京しております。親孝行のつもりで、毎晩、彼女の晩酌につきあっています。以前「負の遺産」でご紹介したうちのひいじいちゃんの土地の件の話をしたところ、「やった方がいいけど、印鑑を集めるのが無理。」と複雑な人間関係を延々夜中まで説明されました。むしろ人的な交流のなくなる次の世代のほうが楽にまとまるかもしれません。
私より当然お袋のほうが人生長いですけど、長ければ長いほどやっぱり色々あるようです。晩酌の後半は、決まってこのあたりの愚痴になります。「あんたに、(論理的に)淡々と説明されても意味がない。」とか散々言われてます(苦)。このような人間関係は、別にうちに限ってのことではないと思いますので、全国各地で相続発生後、ガタガタやるんだろうなと身にしみて感じています。
ちょっと文章が短めですけど、お袋が明日には宮崎にお帰りになるので、早めに晩酌したいと思います。
2004年4月13日(火) 国立大学が全て法人化
お袋様もお帰りになり、ある意味ちょっと一息です(笑)。仕事のほうは、お蔭様で忙しくさせてもらってますが、無限の連鎖地獄にはまっている気分です。定型の仕事が多く(反面パターン化されていて楽は楽なんですけど)、刺激不足、マンネリ気味です。(贅沢言ってちゃダメですね。)

我が母校である早稲田大学の不祥事が相次いでいます。なんかここの所、大学の不祥事っていうと早稲田という雰囲気です。あの有名な教授もどうしちゃったんでしょうね?無実にしても、社会的な制裁を受けてしまいますね。私学の雄もこのままでは大変です。
なんでかというと、今月国立大学が全て法人化されたからです。今年4月1日に全国の89大学(短大・大学院含む)が法人化されました。文部科学省の一組織だった国立大学が独立したことになります。これらの法人化は、国が所有していた土地・建物などを、この国立大学法人に現物出資して基本財産(資本金)とする方法でなされました。東大は9800億円もあるようです。(いい場所にありますからね。)
ちなみに普通の会社がいきなり9800億円も現物出資して、その全てを資本に組み入れると登録免許税だけでも68億6000万円になります。印紙で納付(ありえないですけど)したら、印紙売りのおばちゃんも笑いが止まらないでしょうね(笑)。
これからは、これらの基本財産を担保に資金調達もできてしまいます。私学との差がますます開いてしまいそうです。
「がんばれ。早稲田!!」
2004年4月14日(水) ADRってなに??
今日の日経にADR法案についての記事が載っておりました。
ADRとは一般の方には馴染みのない言葉だと思いますが、「裁判外紛争解決手続」のことです。裁判所ではなく、民間団体や行政機関が紛争の解決する方法です。今でも弁護士会や業界団体のものがありますが、法的効力が無いので、いまいち活用されていません。
このADR法案が通れば、これらの解決方法に法的な効力が与えられますので、迅速な紛争解決につながるはずです。簡単にいうと、裁判外で「あなたはこの人に今月中に100万円支払いなさいね。」といった仲裁内容に法的効力が与えられるようになる仕組みです。日経新聞によれば「医師や司法書士などの専門性を生かすことで、云々。」と書いてありましたが、法案が通ったら、また慣れない業務が広がるんですかね?
今やっている簡裁の訴訟代理人業務より(原告または被告のどちらかの味方)、登記の立会いなどに求められる中立性の延長にあるADRのほうが、案外司法書士向きな仕事になるかもしれませんね。

今日はこれからロイター時代のお隣のセクションの上司であったCさん達とお食事会です。Cさんは、昨日話題にでた国立の雄「東大」出身で、TOEICのスコアが975点の個性的なエリートです。しかし、あまりにもキャラが強いので色々な問題の多い方です。本人の了承を得られたら、、その諸問題について説明したいと思います。
2004年4月15日(木) 毎度毎度すみません。。。
今日は外出が多く、仕事がたまってます。今日の更新は、ちょっと無理です。
すみません。。。
2004年4月16日(金) 外国のお客様デー
今日は、外国のお客様デーでした。外国人でも日本語が完璧に理解できる人もいますけど、今日は不自由な方でした。日本語をしゃべれるスタッフでも同行して来ればいいのになあ。と思いましたが、無理だったようです。
うちの事務所の看板は全部日本語なのに、どうしてうちに登記のお仕事を頼みに来れるのか不明です。(月曜日にまたいらっしゃるので、聞いてみます。)
登記の内容は簡単なものでしたが、説明するのが手間ですから費用も余計にとりたいところです。英文の議事録の訳文までこちらで作成すると、費用も当然高くなります。予算の関係で訳文の費用が出ない様子でしたが、読めない書類にサインするのは嫌でしょうから、結局手書きで説明文をつけてあげました。相当格安な費用で済んだので、お客様は大満足です。あの内容をあの値段でやれる司法書士はいないだろうなと思うとちょっと悲しくなります。(他の事務所じゃ絶対やらないだろうな。。。)
その費用のせいか、なぜか信頼してもらったようで、私の日本語の委任状を疑いもせず押印して頂きました。ちょっと最近仕事がマンネリにはまっていたので、報酬が安くても気分転換にはなりました(笑)。

今日はこれからリーガルサポートの役員会です。金曜日なので、帰宅時間はだいぶ遅くなりそうです(笑)。
2004年4月19日(月) 土日はゼミナール
案の定、金曜日は終電になってしまいました。後見人はこのぐらいタフでなければやっていけないのかもしれません。中には「明日(先週の土曜日)特別研修のゼミナールがあるので。。。」と言っていた人もいましたが、結局飲むことになってしまいました。ちょっとだけ可哀想でした(笑)。無事にゼミナール消化できたんでしょうか??
この方だけでなく、全国的に土日はゼミナールがありました。当然うちのグループもあった訳ですが、無難にこなせたかどうかチト不安です。司法修習所の教官などの弁護士が講師となって、そのゼミナールが行われるのですが、厳しい質問攻めに果たしてどれだけ耐えられたのでしょうか?「こんなの大学の民法ですよね(冷)。。。はい次の方。」など言われてなければ良いのですが。
このゼミナールが終れば、研修もいよいよ後半戦です。裁判所見学などの実務研修と模擬裁判が終れば恐怖の考査が待っています。多くの方がゴールデンウィークを返上しての試験対策となると思いますが、ひたすら頑張って下さい。

さて先週の外国人が今日も来ました。ところが、淡々と事務手続をしたため、「なぜここに来たのか?」という事を確認するのを忘れてしまいました。また今度聞いておきます。

ちなみに今日は書士会港支部の役員会です。(なんか最近飲み会が多いです。)
2004年4月20日(火) お金があっても困ることはない。
平凡なワンパターンの仕事ばかりだと飽きてしまいます。しかし、複雑な案件だと刺激はありますが、仕事はキツイです。
以前うちのひいおじいちゃんの相続登記をしていない土地のお話をしましたが、今それに似た案件をやっています。うちのひいおじいちゃんは、相続人同士が知り合いで、それゆえに遺産分割が難しいとお話しました。
今回のは、相続人同士がお付き合いが全くないケースです。当然親戚付き合いもありませんから、お亡くなりになった方すらご存知ないようです。とはいえお金があって困る人はあまりいませんから、いざ自分が相続人と分かると人間欲が出てしまうようです。相続人の数もかなりいらっしゃいます。どれだけの相続人が自分の権利を主張されるのか想像もできません。話し合いがうまくまとまれば、登記もすぐ完了しますが、どれだけ時間がかかるかまったくこれも想像不可能です。中心になって頑張ってらっしゃる方がおりますが、相続人は全国各地に散らばっています。今年中になんとか終了したいと願っております。
でも厳しいだろうなあ。。。

ちょっと☆☆業務連絡☆☆
明日(4月21日)は特別研修の関係で東京簡易裁判所に午後ずっと行っております。(夕方には戻ります。)お急ぎの方はメールではなく、事務所にお電話にてご連絡下さい。
2004年4月21日(水) マンガ大好きです。
久しぶりに柔らかいテーマのお話です。趣味は読書とまでは言えませんが、歴史小説を読むのは割りと好きなほうです。でもこの好きな歴史小説よりもマンガのほうがさらに好きです。「いい年した大人がマンガなんて!」と非難されそうですが、好きなものは好きです(笑)。
いろいろある週間マンガなどの中には、いい年したおじさん向きのマンガもあります。今号で創刊30年のビッグコミックオリジナルのターゲットは40歳台向きと思われます。いろいろあるマンガの中には法律関係をテーマにしたものもかなりあります。「なにわ金融道」などは有名ですよね。
今発売されているビッグコミックオリジナルの中に『課長島耕作』で有名な弘兼憲史先生がお書きになった『黄昏流星群』という作品があります。今回は作家である父が死亡し、4人の息子に遺言が残されて、云々。といった内容のお話です。まさに遺言執行の現場での話のようですが、読んで見ると厳密には遺言執行の現場ではありえないシーンがいくつも出てきます。法的に有効な内容でストーリーを組み立ててしまうと、読者にはかなり分かりにくいものになってしまいますので、このくらいの内容で丁度良いと思われますが、いざ自分がこの内容の遺言を実現しようとすると、かなり問題がありそうです。(ちなみにストーリーの中で息子の一人は弁護士という設定です。)
私は別に小学館の回し者ではありませんが、お暇であれば、是非ビッグコミックオリジナルを買って作品をお読み下さい。いくつの間違いを見つけられますか?

昔の記憶ですが、『課長島耕作』の中の取締役会で代表取締役が解任される場面では作品の中で引用されている条文が違うと思います。お持ちの方はご確認下さい。
2004年4月22日(木) 簡易裁判所にて
昨日はマンガの話になってしまいましたが、昨日は簡易裁判所に行って、いくつかの裁判の傍聴をしてきました。
午前中は簡裁で最も多い貸し金請求事件などが多く、とても早く進行していきます。消費者金融業者が原告で、いろいろな被告を訴えている場合が多いので、原告はずっと座っていて、被告が次々に入れ替わります。この場に不似合いな若いおにいちゃんなどもいますので(被告として)、見ていてちょっと気の毒です。
午後は法廷を長めの時間で押さえて、少額裁判(1日で審理が全て終る)などがあります。時間をたっぷり使えるように1時間から2時間は審理されます。少額裁判も今月から30万円から60万円までと訴額の上限が上げられました。当事者がほとんど出頭する損害賠償(交通事故の物損)、敷金返還請求、解雇予告手当などは、少額裁判が選択されることが多いようです。
昨日の傍聴では、損害賠償の案件がありました。原告は一般人、被告は弁護士を代理人としているケースでした。我々が研修で傍聴席にいるもんだから、一般の方である原告はちょっと嫌な表情をしていました。
簡易裁判所での裁判は争っている額も小さいですから、訴訟代理人を立てない方が多いのも理解できます。しかしながら、中にはちょっとでも誰かに相談できれば、こんな裁判(そもそも請求権がなかったり、当事者が違ったり)をしなくても済むのになと思ってしまいます。お金にはあまりならないかもしれませんが、極力司法書士が関与して、円滑な訴訟が進行される時が来ればいいのになあ。と傍聴しながら考えていました。
2004年4月23日(金) 定時総会
今日は年に1度の東京司法書士会港支部の定時総会があります。言い訳っぽいですけど、夕方5時30分から始まります。副支部長ですし、なにより司会もやらなくてはいけないので、遅刻する訳にはいきません。といいながら5時20分です。ダッシュで行ってきます(泣)。
2004年4月26日(月) ある意味平凡な年
先週東京司法書士会港支部の定時総会があり、無事に終了しました。リーガルサポートの総会も終ったので、私が出席しなければならない司法書士系統の総会は終了です。連日の飲み会もやっと一段落です。
と思ったのもつかの間、今度は3月決算の会社の定時総会がいよいよ始まります。やれやれです。来月初旬には、計算書類承認の取締役会、附属明細書承認の取締役会、決算取締役会と流れて、6月初旬には、株主総会招集、総会付議議案の決定となります。
今年平成16年の定時株主総会は、ここ数年の商法大改正の時の総会と違って、あまり変更点はありません。17年の本当の大改正前の、ある意味平凡な年になります。(改正商法などの点では(笑)。)
しかしながら定時総会ですから、今までの商法改正に対応しきれていない定款を変更するいい機会ではあります。もしあなたが目にする株式会社の定款に「監査役の任期が3年」とか「額面株式」とか「除権判決」などの文字が入っている場合には、取引先に馬鹿にされる前に、この機会に変更されておかれるとよろしいかと思います。
また会社によっては社外取締役(先日お話しました。)の登記をしっかりやり直す最後の機会だと思います。(これ以上放置すると過料の制裁を受ける可能性が大きいですから。)
まだ総会付議議案の決定までに時間がありますから、余裕があれば決算書類を官報などではなく、インターネットによる公開する方向での検討をされるといいかもしれません。また、株主少数の中小企業でありがちだったペーパー上の定時総会開催をやめて、書面等による株主総会決議を開けるようにこのタイミングで、定款を念の為に変更しておくのもいいかもしれませんね。ほかにも割りと平凡な今年だからやれる色々な点を検討されては如何でしょう??
今日はちょっと真面目ネタでした。一般の方は我慢して下さい(笑)。
2004年4月27日(火) ゴールデン・ウィーク
ご存知のとおり今年のゴールデン・ウィークは30日(金)を休むと7連休になります。実は密かに30日は、事務所をお休みにしようと思っていましたが、やっぱり無理無理。月末ですからね。29日は後輩の結婚式がありますし、ついでに1日は終日グループ研修もありますから、最大で休めて4連休です。こういう時期でないとやれないバック・オフィス系のお仕事を1・2日でもやると、ただの週末になってしまいます。ちなみに6日は朝一でアポが入ってます。
働くのは素敵なことですけど、しっかり休暇を取って心身ともにリフレッシュして次のお仕事の英気を養いたいですよね。
ほんと海外でも行ってのんびりしたいです。サラリーマン時代はちょこちょこ海外に行ってましたが、この業界に入ってからは渡航0です(涙)。黄熱病の予防接種の有効期限(10年)内である今年のうちにまたキリマンジャロにでも登りたいです。←大嘘です(笑)。あんなつらい休暇は過ごしたくありません。(キリマンジャロ登山日誌をまだお読みでない方は2003年5月23日から始まる業務日誌のバックナンバーをご覧下さい。)

実際ゴールデンウィークはどこに行っても人人人。ゆっくりとした休暇には程遠いです。どこぞの会社のように、盆正月以外にドカンとお休み取って、ビーチでノンビリ。いいなあ。。。この業界にいる限り無理ですかね。
2004年4月28日(水) 復代理申請の裏話
昨日の日誌が愚痴っぽいとの指摘がありましたが、そのとおりでございます。アドバイスとおり、思いきって休むのも大事なのも分かってます。でもねえ。。。と再度愚痴っぽくなったところで、今日は復代理申請のお話。
登記がオンライン申請になれば事情は変わってきますが、現行の登記申請は当事者出頭主義です。(過去に何度か説明しました。)要は申請書をその管轄の法務局に持って行って申請します。港区の管轄のものなら、トコトコ歩いてすぐの港出張所に行けばいいのですが、関東のはじっこの管轄とかは、申請するだけで丸一日終ってしまいます。商業登記と違って不動産登記は申請と権利証等の回収もありますから、2回行かなければなりません。
登記の内容によっては、北海道とか九州などの法務局にも飛行機や新幹線に乗って申請に行きます。
でも飛行機などを利用すると、高額な交通費・日当などが余計にかかってしまいます。お客の立場で考えると、うちが遠方の申請に行かないで、現地の先生に復代理申請をお願いしたほうが登記費用は安くなります。現地の先生とは書類のやり取りを郵送で行いますが、現地の先生が実際にその管轄法務局に行きますから、かろうじて当事者出頭主義は守られる訳です。
この復代理ですが、一応司法書士報酬の相場があります。今は報酬基準もなくなりましたから、個々の先生によって費用が違ってきます。自分の知っている先生に頼めれば良いのですが、全国各地に知り合いはいませんので、『全国司法書士名簿』に載っている先生で、その管轄法務局に近い先生に頼んだりしてます。当然高い先生、安い良心的な先生がおられます。「うそでしょ!!」みたいな請求書を送られると、『全国司法書士名簿』の該当箇所に大きくバツをつけたり、花丸をつけたりしています(笑)。

追伸
「関西方面においで。」と掲示板にお誘いがありましたが、今日関西方面の登記を復代理で頼んでしまいました。ちと残念です。
2004年4月30日(金) 日誌はお休みします
ゴールデン・ウィーク中につき、5月5日まで日誌はお休みします。6日には再開します。よい休暇をお過ごし下さい。

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