2013年05月17日
「かつらを着用させろ!」と叫ぶ日
以前イギリスの弁護士には、法廷弁護士(バリスター)と事務弁護士(ソリシター)に分かれている話をしましたが、
1997年までイギリス領だった香港も同じ仕組みがあるようです。
法廷で弁論できるのが法廷弁護士なんですけれど、事務弁護士の職域が拡大し、香港では、
2010年に事務弁護士も上級裁判所で弁論できるようになりました。
この香港での事務弁護士の職域の拡大により、問題になっているのが、「かつら」です。
かつらといっても、アデランスみたいな精巧なものでなくて、バッハがかぶっているやつ。
style="MARGIN-RIGHT: 0px">香港の法曹界、
弁護士によるかつら着用めぐり対立(ウォール・ストリート・ジャーナル2013年 5月 01日)
超近代的な香港で、17世紀のファッションをめぐる議論が法曹界を二分している。
香港の法律家たちは世界でも少なくなった今でも弁護士がかつらをかぶる風習を維持している。
こうした巻き毛の馬の毛でできたかつらは150年以上に及んだ英国の植民地支配の遺産だ。かつらに対する愛着が非常に強く、
かつらを付けていない弁護士のグループはかつらを着用する権利を求めている。しかし、
香港の法曹界でかつらを付けている弁護士たちはこれに抵抗している。(以下略、引用ここまで)
イギリスでは刑事裁判を除き、時代遅れと法廷でのかつらは消えてしまいましたが、香港では未だ残っていたんですね。
しかもかつらを着用する権利を求めていると(笑)。
日本では、ソリシターみたいに、司法書士の職域が拡大し、簡易裁判所に限って法廷に立てるようになりました。
ちなみに明日、東京司法書士会の総会がありますが、もし、日本の弁護士がかつらをかぶっていたら、司法書士は、
「俺らもかつらを着用させろ!」なんて議題が承認されたりするんでしょうかね。
私、個人的には、既に白いかつらをかぶっているような髪型なので、少なくとも私が「かつらを着用させろ!」
と叫ぶ日は来ないと思われます(笑)。