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司法書士法人ファルコは商業登記・会社登記・法人登記を中心とした企業法務コンサルティングに特化した専門家集団です。

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2013年09月26日

「半沢直樹」の最終回 会社法上どうなの??っていう箇所 その2

昨日の続き
【その3】そもそもあれは取締役会なのか。
会社によっては、会社法で定義された取締役会以外に部門長も出席する経営戦略会議や常務取締役のみ出席するような常務会などがあります。
経営戦略会議であれば、内藤第2営業部長や半沢直樹が出席していても問題ないと思いましたが、ドラマの中で大和田常務が「取締役会」
とはっきり発言しているので、事前に内藤第2営業部長や半沢直樹が出席することに対して、取締役の了承を得ていたものだと推測されます。

【その4】中野渡頭取が大和田常務に取締役への降格人事を伝える場面
地方に出向を命じられることを覚悟していた大和田常務に、中野渡頭取がこういいます。

「大和田暁、本日付をもって常務取締役職を解任し、取締役への降格を命じる」

常務取締役は代表取締役や取締役と違って会社法に定義されている用語ではありません。会社内部で会長や副社長、専務取締役、
常務取締役という役職を定めたものです。これらを役付取締役と呼びます。

役付取締役の選任・解任は取締役会の決議事項です。大和田常務を糾弾した取締役会を閉会しようとした最後に、中野渡頭取が
「大和田常務の処分は後日うんぬん。」と話していました。とすると、あの取締役会で大和田常務の常務取締役の解任は決議されていません。

しかも「本日付をもって常務取締役職を解任し、」と言っていることから、取締役会の決議がこの日に行われたことになります。

するとここで疑問が。
長くなりそうなので、つづく(笑)。