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2011年07月13日

議長席につく

今日は「議長席につく」のお話。

今まであまり考えたこともなかったお話です。

議事録で、「定刻、代表取締役○○○○は議長席に着き開会を宣し、」という文面を良く見かけます。

「この「着き」って「就き」じゃないの?」って問合せがありました。

国語の辞書によると、
「着く」は、移動した結果、目的の場所にまで行き、そこに居る。
「就く」は、ある地位・役に身を置く。
とあります。

通常であれば、「着く」で正解だと思いますが、実際の会議で、議長が離れた場所から議長席にわざわざ移動しないこともあります。席に座ったままだと「着く」はおかしいような気もしてきました。

席まで移動しないとすると、「定刻、代表取締役○○○○は議長の任に就き開会を宣し、」のほうがいいような気もします。

書式精義は、「着き」と採用しているので、業界では着きが正解なんじゃないと思いましたが、色々調べるとこんな法律が見つかりました。

 

衆議院規則
第百四条 開議の時刻に至つたときは、議長は、議長席に着き諸般の事項を報告した後、会議を開くことを宣告する。

 

やっぱり「着き」が正解と思いきや、この場合は、本当に移動しているようです。

たぶん正解は、定刻に議長が物理的に移動して、議長席に座ってもらって初めて「定刻、代表取締役○○○○は議長席に着き開会を宣し、」となるようです。

わかったようなわからないようなお話でした。