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ブログ

2004年09月17日

遺言書を作成するタイミング

忙しい時と暇な時と最近両極端です。満遍なくちょっと忙しいが続けばいいんですけど、業界が業界なので、そう都合良くはいかないようです。
さて今日から数回に渡り、シリーズ「遺言」について連載をしたいと思います。色んなパターンをご紹介しますので、多少なりともお役にたてれば幸いです。(ずいぶん前日誌に書きましたが、業界では「遺言」は「ゆいごん」ではなく「いごん」と発音してます。そのつもりで読んでいって下さい。)
今日はその1回目、「遺言書を作成するタイミング」です。
一般の方の感覚では遺言と遺書の作成のタイミングが同じ時期のような気がします。無論遺書は死ぬ直前に作成しますが、遺言は死ぬ直前である必要はどこにもありません。「まだまだ元気だから。」なんていうのは、遺言を書かなくてよい理由になりません。もし急に元気でなくなったら、法的に有効な遺言が出来なくなる場合だってあります。ボケちゃったら遺言は無理です。判断能力が低下し始めてから、周りに言われて遺言を作成するようでは、時既に遅しです。正常な判断ができるからこそ、ちゃんとした遺言が作成できるのです。
「でも早めに作成しても、後で気が変わったらどうするんだ?」遺言はいつでも取り消せますから、心配ご無用です。遺言はあなたのためではなく、残された相続人達が争わないためです。次回以降「遺言を書かなくてはいけない人」をご紹介しますので、その人に該当される方は本気で考えたほうがいいでしょう。
私が考える「遺言書を作成するタイミング」は「年金をもらえるようになったら」です。老後・死後について改めて真剣に考えるには、いい機会だと思います。もう1度念を押しますけど、遺言を作成するのは、もうそろそろあなたが死ぬからではなく、あなたの大切な相続人等のためです。冷静な判断ができる時期を逃すと遺言が作成できなくなるかもしれません。天国で後悔しないようにね(笑)。