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ブログ

2005年04月11日

相手に手を出さずに傷害罪

今日は珍しく刑事系のお話。刑事関係の話は、民事と違ってイメージは湧きやすいと思います。傷害罪と言うと、「人を殴っちゃったりした罪なんだろうな。」と考えそうです。実際はそんな事件が多いと思います。
ちなみに条文では、
「第204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」となっています。

でも相手に直接手を出さなくても傷害罪が成立する場合もあります。この珍しい「相手に手を出さずに傷害罪」という変わった、しかも不気味な事件が奈良県でありました。電車の車内でイヤホンから洩れるシャカシャカした音楽に不快に思われる方も多いと思います。それだけでも不快なのに、1年以上に渡り、毎日のように、隣りの家からCDラジカセの大音量の音楽を流され続けたら、どうなるでしょう?まあ、当然と言えば当然ですが、不眠や頭痛になってしまうのは容易に想像できます。近所の住民に対して、これらの症状を引き起こしたとして58歳の女性が傷害の疑いで逮捕されました。

直接手を下してはいませんが、間接的に、「人の身体を傷害した」ということになります。毎日こんな嫌がらせをしてると自分も眠れなさそうですが(笑)、ここまで執念深く大音量の音楽を流すことになった根本の原因が知りたいですね。動機などは黙秘しているそうですが、この女性と近所の被害者との間にはいったいどんなドラマがあったのでしょう?怖い怖い。